EA研究7 Scalp Trader PRO

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昨日Emailを読んでいると、Doug PriceからEmailが来ており、新しいEAを発売するとのことでホームページを拝見。相も変わらず、高レバレッジで高勝率のフォワードテストが載ってますね。わずか半年で+800%の収益率。今までは4桁以上でバンバン販売していましたが、今回は3桁%とやや控えめな数字です。

今回のDoug Priceブランドの新作名はScalp Trader PROとのこと。私はこの人のEAはどんなものでも今後購入予定はありませんが(理由は過去記事参照)、Doug Priceブランドは海外製EAでの認知度は高いので一応詳しく見ていきます。

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EURUSD専用の”スキャルピング”EAだが・・・

さて、まずはトレードスタイルですが、商品名の通りスキャルピングです。しかし、スキャルピングから想像できるような短時間トレードかと思いきや、(ほぼ1Day以内で閉じますが)何時間とロングデュレーションのトレードも散見されます。

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これは現時点のトレードデータですが、半年で勝率100%と素晴らしい記録です。平均トレード時間は2時間46分と2~3分くらいで刈り取るようなスキャルトレードがある一方で、下記のようにいわゆるデイトレいわれるような保有時間の場合も多々あります。

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TPはだいたい8pip、SLは120pipと今までのDoug Price EA同様深めのSLを高勝率でカバーしています。しかし、いくら高勝率とはいえ、120pipだと相場の変動等で引っかかる機会は多そうです。

 

Scalp Trader PROの売りは厳選エントリー

Doug Priceによると、それをカバーするのは厳選されたエントリー&イグジットにあると言います。彼は過度にリスクが高く、頻繁にトレードするスキャルパーに対して警鐘を鳴らしています。

そうした警告にある通りトレードレコードは現時点まで102回。デポジットから数えて175営業日ですから、1日にトレードする確率は約58%。2日に1回トレードがあるかないかというようなトレード頻度です。

但し、この計算は厳密には異なっています。このEAは月曜と金曜はエントリーをしないため、実際の稼働営業日数は約100日前後。火~金曜だけでいうと、レコード数ベースで1日1回はトレードする感じですね。

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ちなみにエントリー時間自体は24時間行われていることから、時間的な制約は無い様です。

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こうしたトレードコントロールもあり、ドローダウン率は半年でも10%以下と非常に低い水準を保っています。

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不自然な点だらけのScalp Trader PRO

と、昔だったらここまでで終わっていたかもしれませんが、今となっては不自然な点だらけで買う気が微塵もおきません。残念ながら。このEAについてユーザー様が正しく認識できるよう、改めてどういった所に不自然な点があるのか1つ1つ見ていましょう。

■15分毎のエントリー

さて、これ自体はもしかしたらそういうエントリーロジックかもしれないので、あくまでも参考程度に留めていただきたいのですが、販売前の約100エントリーのうちわずか7レコードを除き、全てのエントリー時刻が15分刻みのエントリーとなっています。

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トレードタイムフレームの如何に関わらず、数分でエントリー&イグジットするスキャルピングEAで15分丁度にエントリーする意味は特に無いように思われます。こうした点には、Rev Trader PROの取引データでも同様に見られた作為的なものを感じざるを得ません。ただ、本当にそういうロジックを組んでる場合もあるので、これはここまでに留めておきます。

 

■秒単位のない保有時間

これもDoug Price EAシリーズの定番ですが、今回も同様でした。このScalp Trader PROの取引データをダウンロードすると、以下のように保有時間の表示が販売開始月以降は秒単位まで表示されるが、それ以降は秒単位の表示が一切無い状態が続きます。取引情報が実際にちゃんと運用されているものに基づいているのであれば、このような状態にはなりません。

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■0スワップ

これもDoug Price EAシリーズで散見される状態ですが、販売前の取引レコードは日跨ぎでポジションを持っていてもスワップが一切発生していません。細かい時間を計算するのが面倒なので、例えば保有時間順に並べた上位2レコードで検証します。

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この2レコードはそれぞれ15:15~翌日10:00までと、2:00~17:09まで保有していた取引レコードになります。スワップの付与時刻はブローカーや時間の表示によって様々ですが、この2レコードを合わせると保有時間は24時間をカバーしているため、必ずどちらかのレコードはスワップが発生しているはずです。

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しかし、各々の取引データの詳細を見てみると、スワップが全く発生していません。ちゃんとブローカーの口座で運用していればこうはなりえないでしょう。ちなみにこのレコードに限らず、半年間一切スワップが発生していないことになっています。

 

■いい加減なドローダウン表示

記事の中段にドローダウンの表示を掲載しましたが、このEAは異常に高いロットで稼働させたにも関わらず、ドローダウンがほとんど見られません。下記の画像はこのEAのトレード履歴を保有時間別に上位から並べたものですが、これだけ長時間保有していて10%以内に収まるのでしょうか。

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例えば3番目の6/30の取引レコードを見てみましょう。この日は1:00~16:04まで約15時間保有しています。この日のドローダウンを見てみると、なんと0。ポジションを持ってから逆行を一切していないことになっています。

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しかし、実際はそんなことは全くあり得ません。このポジションを保有してからの推移は、以下のように逆行しています。

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例えば画像上で手のマークが現れている6/30 8時点のデータ(画面左上赤枠参照)の数字で以下のようにドローダウンを計算すると、

(ロットサイズ * ( 最安値 -  オープン価格)) /  当日残高 

=(5.5lot * (1.11357 – 1.12294 )) / 2,2467USD

= ▲22.9% 

このようにこの15時間の保有だけでもこのEAには20%のドローダウンが生じており、それ以外の日でも同様の記録は見られますが、myfxbook上では捕捉されていません。いかような方法でこの取引データを作っているかは不明ですが、少なくとも信じるに足るデータではないことは明白です。    

 

悪質なDoug Price 商法

今回もデータの作りが荒く、おかしな点が散見されました。特にドローダウンの表示については、さすがに不自然過ぎて直ぐ気づく人も多いのではないでしょうか。

以前の記事にも記載したように、この販売者は販売前の不自然な取引レコードで過度に射幸心を煽るとともに、高い収益率レコードのために販売後のEAの低パフォーマンスを見えにくくしていることが特徴です。このDoug Priceの商法を具体的に書くと、

  1. 販売前に一定の収益率の取引レコードを作る
  2. 販売月に実際に稼働開始。取引ロットサイズは固定し、現状近辺を維持する
  3. 第3者(myfxbook)の証明によるフォワードテストデータの優秀さをアピールし、販売
  4. 販売後は低調なパフォーマンスが続いても販売前の収益率データのために、一時的な不調にしか見えない
  5. ユーザーが文句言うとバージョンアップ”らしきもの”で延命を図る
  6. その間に販売を重ね、パフォーマンスの悪化がひどくなると次回作を出す

といったことがこの販売者のEAに見られる傾向です。仮にパフォーマンスがある程度のものが見られても、不自然な取引データを用いて事実誤認を招き、高額なEAを購入させている時点で悪質と判断せざるをえません。

ちなみに参考程度に以前掲載したこの販売者の月次平均獲得pipsを足元まで更新したものを掲載しますが、全てのEAで右肩下がりが続いています。右肩下がりが示す状況とは、月に得られるpipsがどんどん下がっている、つまり、EAのパフォーマンスが落ちているということを示唆しています。

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彼のEAは稼働させても短期的には儲かるように見えますが、1年も満たないうちにイーブン以下まで落ちる(販売前のフォワードテストデータ通りにはならない)ことが過去のEAのデータから証明されています。購入は控えた方が賢明でしょう。お気を付けください。

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2 件のコメント

  • Doug Price氏の新EA(Scalp Trader PRO)が発売されたということで情報を調べる中でこちらのページと過去記事を拝見しましたが、衝撃的な内容でした。
    念のためMyFxbookの取引履歴をダウンロードしてみましたが、確かに不自然です。
    名前の通り、少し前にPivot Trader PROを購入したのものの、ドローダウンが激しいために返金させてもらったのですが、今後同氏のEAについては購入を控えたいと思います。
    有益な記事のご提供ありがとうございました。

  • RevTraderProに全力投資150万かけて、昨年の年初に溶かしてしまいました。
    うゎ〜、そうだったのですか。
    myfxbook信用してたんですが。
    海外でも、Don’t buy RevTraderProという記事が同様の分析をしていました。
    まったくひどいですね。
    良い情報を有りがとうございます。

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