こんにちはTamikichiです。ここの所相場がずっと荒れているため、Doug氏のChannel Trader PROやVortex Trader PROといったEAのようにTrade Copier方式の場合は、販売者側でもある程度EAのON・OFFを切り替えてくれるから助かりますね。
そういった効果もあるのか、今週は上記の両EAは堅実にパフォーマンスを稼ぎ、ポートフォリオの設定来収益率は10.3%とプラスを保っています。

しかし、もったいないのがMFM5とForex Diamond。この両EAの共通点は、販売者のフォワードは堅調に推移する一方、当ポートフォリオでは負け続けていること。一体なぜなのか・・・。
今週は、勝ち続けるEAの今週の振り返りと共に、なぜMFM5とForex Diamondが販売者の成績から乖離して負けの山を築くのかの検証を書いていきたいと思います。
Contents
■Channel Trader PRO・Vortex Trader PROは引き続き堅調
MFM5、Forex Diamondがポートフォリオでマイナスを築く一方、Channel Trader PROとVortex Trader PROの両EAは堅調な推移を保っています。但し、足元のボラティリティの上昇に伴って両EAのエントリーがかなり少なくなってきているようです。

(出所)Chart Park

上記はVIXと各EAのエントリータイミングを並べてみたものですが、最近Channel Trader PROは如実にエントリー数が減っています。Vortex Trader PROは先週こそ8回ありましたが、一瞬跳ねた後落ち着いたタイミングでエントリーしており、今週に限っては1回と7月にボラティリティが高まっていた局面とほぼ同じエントリー頻度です。
ボラティリティの高い局面では、EAの想定する計算ロジックが対応できない相場つきになっていることも多いため、両EAのように無用なエントリーは少ない方が結果的には良かった可能性が高いです。運用者にとってはつまらないかもしれませんが、相場が落ち着くのを待ちましょう。
■渾身のカスタマイズも、MFM5・Forex Diamondは赤字続き
さて、ここからはMFM5とForex Diamond についての敗因分析に移りましょう。冒頭にも申し上げたようにこの両EAは販売者のフォワードは堅調に推移しているにも関わらず、私のEAはどうしようも無い状態に・・・。
※これらのEAに関しては、以下のようにカスタマイズして利用していますので、元々販売者のフォワードとは同じ成績にはなりません。
- MFM5:販売者のフォワードデータから対象通貨ペアを絞り、成績の良いものだけ採用
- Forex Diamond:販売者のフォワードデータから対象通貨ペア・ストラテジーの良いものだけ採用
足元のこの悲惨な状況を踏まえ、以下の2つの仮説からEAの稼働状況について検証・改善を実施する必要が出てきました。
- カスタマイズがうまくいっていない
- EAとTamikichiの相性が悪く(利用ブローカー、VPS等)、販売者のフォワードと異なるトレードをしている。
一体何が原因なのか、それぞれの仮説を基に見ていきます。
■MFM5は販売者にないトレードが多すぎる?

これは私のMFM5の稼働期間と全く同じ期間で販売者のデータを抽出したものですが、全く異なる結果。トレード回数が多いほど、乖離する傾向があります。全般的に販売者が上回っており、私のものは殆ど取れていません。

マイナス方向への乖離幅の大きな通貨ペアを抽出するとGBPJPY、EURNZD、CADJPY等がひどい結果・・・。一体何が違うのかこれらの通貨ペアを中心に確認してみました。
GBPJPY・CADJPY

この2通貨ペアはそれなりにトレード回数もあるため、ヒストリカルの獲得Pipsを並べてみたものです。GBPJPYの場合は、8月半ばまでは販売者のものと同じ推移を辿っていましたが、大きく下落した際に販売者はポジション1つに対し、私のポートではポジションを2つ持っており、そこに下落の差が出ていました。
次にCADJPYですが、これは明らかにチャートの推移が異なっており、販売者の推移とは全く異なる独自のトレードを行っていることがわかります。
これらの通貨ペアは、販売者のトレードと異なる独自トレードを行っていることが負けの要因でしたが、これらは設定しているS/Lがちゃんと機能していれば防げたものもありました。しかし、MFM5はS/Lを入れても機能する時としない時があり、これが負け幅を助長していました。
EURNZD
販売者

Tamikichi

これはトレード回数が少ないので、トレードレコードを載せていますが、やはりエントリーしているポジションが異なっています。ただし、ここは敗因が明確になっており、当日RBNZの総裁が追加利下げを講演で示唆したことを機に相場が一段と下落。私のポジションはS/L値を入れていたため、それに引っかかったということです。(参考 ロイター:NZ中銀総裁が追加利下げ示唆)
但し、いくら滑っているとはいえ、設定したS/L値からは大きく乖離しています。やはりこちらもS/L値の設定がうまくいっていないようです。
■ストラテジーの選択には気をつけていたものの・・・
販売者のForex Diamond

TamikichiのForex Diamond

これらは同じ期間稼働させたForex Diamond です。悲しきかな雲泥の差。なぜここまで差が出たのでしょうか。戦略と通貨ペアごとのマトリクスで比較してみたものがこちらです。
隣り合う色合いが対照的なほど落差が大きいということです。ここで見ると分かる通り、順張り戦略とUSD/JPYが非常に落差が大きいことが分かります。
Forex Diamondは販売開始直後は、特にEURUSDとは相性が良くなかったこともあり、期間ごとに通貨ペアやストラテジーのON/OFFをしていましたが、販売者の成績を見ると全ての組み合わせが勝っており、7月末以降は特にストラテジーの選択は必要なかったようです。
これらはMFM5と同様、設定以後の獲得Pipsを通貨別・戦略別にプロットしたものですが、このデータから推察するにストラテジーの選択というよりも、順張り戦略とドル円の組み合わせが独自のトレードにより8月末から大きく負け始めたことが私のForex Diamondが販売者のものと乖離している要因のようです。
■解決の道しるべは販売者の環境再現とカスタマイズの徹底
この他のものも見てみましたが、分析の結果、仮説の通りカスタマイズ・稼働環境共に原因がありました。概ね以下の2つを改善することで両EAの収益向上が見込まれると思います。
- 販売者のブローカーと異なっているため、販売者のEAと異なる独自トレードが多い。そのため、限りなく販売者と同じ環境下でEAを稼働させる。
- MFM5に限っては仕様なのか、私が全トレードに設定しているS/L値が正確に設定されない事がある。(MFM5の取引レコードを見ても、設定値を超過しているパターンが多い)ゆえに、何らかの方法でS/L値を強制させる。
これらを実現する手段として、私が特典としても資料をお配りしているTrade Copierにより、販売者と同じ環境を再現したトレードを行う予定です。以下が仕組みです。
販売者はMFM5ではFX Choice、Forex Diamond ではAlpari.ruを使用しています。単純に同じ業者を使用すれば再現率は高くなるでしょうが、これらの業者は日本人には馴染みがなく、資金を預けるのはできれば避けたい所。
そのため、これらの業者のデモアカウントでMFM5とForex Diamondに加えてTradeCopy EAを稼働させ、そのトレードを実際に使用したい信頼できる業者のリアルアカウントにコピーします。稼働するMT4が増えるため少しメモリを食われますが、背に腹は代えられません。これで実質的に販売者と同じブローカーでEAを回している事になるため、理論上はほぼ同じトレードになるはずです。
Trade Copierを挟むメリットはもう一つあります。それは、Trade Receriver(シグナルを受信する側のEA)の独自S/L設定です。Trade Receiverはコピー元のシグナルとは関係なく、独自にS/L値を設定することができるため、仮に上記に挙げたようなMFM5のS/Lが入ったり入らなかったりする事態が発生しても、Trade Receiver側(リアルアカウント)では損失を軽減することが期待できます。
これらはあくまでも理論上の話なので必ずしもうまくいくとは限りませんが、MFM5とForex Diamondは販売者のフォワードが好調な以上、何らかの方法で活躍させたいところです。
この手法の成否は、また次回の運用状況で報告いたします。
コメントを残す